海軍にて

昭和19年8月、神奈川県横須賀市田浦町の横須賀海軍航空隊にて「Me163実験要員」に対するロケット機の講義が開始された。この要員となったのは、8月3日附で第四五三海軍航空隊飛行隊長兼分隊長から補職された小野二郎大尉(海兵六四期)と同月28日附で大村海軍航空隊元山分遣隊から補職された一六名の少尉達(予学一三期前期)であった。
10月には百里ヶ原航空基地(茨城県東茨城郡橘村)へと移動、横須賀海軍航空隊百里原派遣隊となり「秋水隊」を名乗って(発案者は岡野勝敏少尉)、飛行訓練に入った。尤も、当初の装備は僅か五機の九三式陸上中間練習機(K5Y)のみであり、滑空定着と呼ばれる着陸訓練を行うに過ぎなかった。翌月に漸く六機の零式艦上戦闘機(A6M)と二機の光式六・二型(福田軽飛行機開発のソアラー)が加わり、九三中練でソアラーを曳航し滑空の訓練、九三中練の引く吹流しを零戦で射撃し攻撃の訓練を実施した。しかし、小野少佐(10月1日進級)は12月に胸膜炎を患い入院となり、その後任は10月より加わっていた犬恂L彦大尉となった。尚、12月より山崎雄藏大尉も百里原派遣隊へと加わっている。
犬恆蛻ムは12月26日に艦上攻撃機「天山」一一型(B6N1)に曳航された試製軽滑空機「秋草(MXY8)」一号機、20年1月8日には「天山」一二型(B6N2)に曳航された試製重滑空機の初飛行を見事成し遂げている。

「秋水」実用化に対する訓練を行ってきたが実機完成の目途が立ち始めた事により、横須賀海軍航空隊百里ヶ原派遣隊を基幹とする特設部隊が昭和20年2月5日に設立された。これが横須賀鎮守府の下に置かれた第三一二海軍航空隊(以降、三一二空 - サンヒトフタクウと略)であり、神奈川県高座郡の厚木航空基地を原駐基地とすると共に、同日より横須賀海軍航空隊内に事務所を設置し業務を開始した。
昭和二十年内令員第二一七号(2月5日附)による定員は以下の通りであった。

海軍航空隊特別定員表   其ノ十九ノ三
第三一二
司令 大佐
副長 中佐
副官 少佐、大尉
飛行長 中少佐
通信長兼分隊長 少佐、大尉
内務長兼分隊長 少佐、大尉
修補長兼分隊長 少佐、大尉
飛行隊長 中少佐
分隊長 少佐、大尉
隊附 中少佐
兵科尉官 二十二
軍醫長兼分隊長 軍醫少佐、軍醫大尉
隊附 軍醫科尉官
主計長兼分隊長 主計少佐、主計大尉
隊附 主計科尉官
士官 三十九名
隊附 中少尉(水)
中少尉(飛)
中少尉(整)
中少尉(工)
主計中少尉(主)
特務士官 十三名
兵曹長
飛行兵曹長
整備兵曹長
機關兵曹長
工作兵曹長
衞生兵曹長
主計兵曹長
准士官 十七名
兵曹 十五
飛行兵曹 二十四
整備兵曹 四十
機關兵曹
工作兵曹
衞生兵曹
主計兵曹
下士官 百五名
水兵 三十
整備兵 百七十七
機關兵 三十七
工作兵 二十
衞生兵
主計兵 二十三
二百九十一名
   備考
一 兵科分隊長ノ中二人ハ飛行部指揮官、一人ハ飛行機整備部指揮官、一人ハ兵器整備部指揮官ニ充ツ
二 隊附兵科尉官ノ中三人ハ飛行士、十六人ハ飛行部附、二人ハ飛行機整備部附、一人ハ兵器整備部附ニ充ツ
三 中少尉(水)及兵曹長ノ中一人ハ掌通信長ニ充ツ
四 中少尉(整)及整備兵曹長ノ中一人ハ掌飛行長、一人ハ飛行機整備部附又ハ兵器整備部附、六人ハ飛行機整備部附、一人ハ兵器整備部附ニ充ツ
五 中少尉(水)及兵曹長又ハ機關兵曹長ノ中一人ハ掌内務長ニ充ツ
六 中少尉(工)及工作兵曹長ノ中一人ハ掌修補長ニ充ツ
七 主計中少尉(主)及主計兵曹長ノ中一人ハ掌經理長、一人ハ掌衣糧長ニ充ツ
八 本表中兵科ノ特務士官、准士官、下士官又ハ兵ハ必要ニ應ジ各其ノ定員ノ範圍内ニ於テ彼此搆クスルコトヲ得

以上を集計すると三一二空の総員は四六五名となる。一例であるが、飛行分隊である第一及び第六分隊はそれぞれ、少佐・大尉一名(分隊長)、兵科尉官一一名(隊附)、特務士官たる中少尉三名(隊附)、飛行兵曹長三名、飛行兵曹一二名の計三〇名であり、医務分隊は軍医少佐・軍医大尉一名(軍医長)、軍医科尉官一名(隊附)、衛生兵曹長一名、衛生兵曹二名、衛生兵四名の計九名、主計分隊は主計少佐・主計大尉一名(主計長)、主計科尉官一名(隊附)、特務士官たる主計中少尉一名(隊附)、主計兵曹長一名、主計兵曹七名、主計兵二三名の計三四名が定員となる。

開隊と共に三一二空へ補職された士官は次の62名であった。

職 (主務) 官、姓名 期別 前職、兼職、後職、進級
司令 海軍大佐 柴田武雄 海兵五二期
一五期飛行学生
第三三二海軍航空隊司令兼副長
2月5日補第三一二海軍航空隊司令
3月10日兼補聯合艦隊司令部附
4月25日兼補海軍総隊司令部附
飛行隊長 海軍少佐 山形ョ夫 海兵六三期
三〇期飛行学生
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊飛行隊長
分隊長
(第一分隊長)
海軍大尉 犬恂L彦 海兵七〇期
三八期飛行学生
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊分隊長
隊附
(第一分隊士)
海軍中尉 C水淳 海兵七二期
四一期飛行学生
元山海軍航空隊附兼教官
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍大尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 梶山正雄 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 堀谷C衞 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 原田猿O 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 松本俊三郎 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 三屋嘉夫 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 岡野勝敏 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 秋葉信彌 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 伊東弘一 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 成澤義郎 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 高田幸雄 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 三角秀敏 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 北村禮 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 成田眞一 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 鈴木リ利 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 小菅藤二郎 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附
(第一分隊員)
海軍少尉 松本豊次 飛予一三期前期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
分隊長
(第六分隊長)
海軍大尉 山崎雄藏 海兵七〇期
三八期飛行学生
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊分隊長
隊附
(第六分隊士)
海軍中尉 田中洋一 海兵七二期
四一期飛行学生
谷田部海軍航空隊附兼教官
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 永末明光 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 本多喜平 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 米川淳 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 堀田義一 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 田村良治 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 佐谷眞二 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 今堀享 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 菅原皓 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 上開地政夫 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 攝ャ卓夫 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附
(第六分隊員)
海軍少尉 竹村啓一 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 石倉司 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 春日幸雄 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 及川博 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 ~野都岐三 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 佐藤幸男 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 小池文二 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 岩元 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 小笠富夫 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 小豆澤吉雄 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 齋藤修助 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 近崎保 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 久保善伯 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 藤田眞夫 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 野田三夫 飛予一三期
   飛行班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍予備学生 篠澤泰輔 飛予一五期
   飛行班
2月5日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉候補生 石田守司 予備生徒一期
   気象班
2月5日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉 石井恒男 兵予三期
   通信班
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
分隊長
(第二分隊長)
海軍大尉 廣P行二 海機五二期 横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊分隊長
2月20日兼補横須賀海軍航空隊附
隊附
(第二分隊士)
海軍少尉 工藤有範 海機五四期 2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 奧野宗次郎 整予七期
   整備班
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 橋本壯 整予七期
   整備班
2月5日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
分隊長
(兵器整備分隊長)
海軍中尉 白根行男 海兵七二期
二期兵器学生
洲ノ崎海軍航空隊教官兼分隊長
2月5日補第三一二海軍航空隊分隊長
3月15日兼補横須賀海軍航空隊附
6月1日任海軍大尉
隊附 海軍少尉 大藤芳美 整予七期
   兵器整備班
横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 村上惺 飛予一四期
   飛行要務班
第一〇一航空戦隊司令部附
2月5日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉候補生 水永浩雄 予備生徒一期
   飛行要務班
第一〇一航空戦隊司令部附
2月5日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少佐 隈元勝彦 海機四五期 横須賀海軍航空隊附兼海軍航空技術廠総務部部員
2月5日補第三一二海軍航空隊附
2月20日兼補横須賀海軍航空隊附
4月1日兼補第一海軍技術廠噴進部部員
4月27日補横須賀海軍航空隊附兼第一海軍技術廠総務部部員第三一二海軍航空隊附
軍医長兼分隊長 海軍軍医大尉 遠藤始 横須賀海軍航空隊附
2月5日補第三一二海軍航空隊軍医長兼分隊長
5月1日任海軍軍医少佐
主計長兼分隊長 海軍主計大尉 亀山浩吉 第九〇三海軍航空隊副官
2月5日補第三一二海軍航空隊主計長兼分隊長
隊附 海軍主計少尉 大山泰之 2月5日補第三一二海軍航空隊附
分隊の番号については不明な部分が多い。第一と第六は飛行分隊であり、第二は飛行機整備分隊であったが、通信分隊・内務分隊・修補分隊・兵器整備分隊・医務分隊・主計分隊の番号については不明。

三一二空の本隊は厚木航空基地であったが、研究と訓練は以前通り百里ヶ原航空基地で続けられ、3月に霞ヶ浦航空基地(茨城県稲敷郡阿見村)へ移動すると人員は一挙に増加した。
2月から4月にかけて隊に加わった士官は、以下の一三名である。

職 (主務) 官、姓名 期別 前職、兼職、後職、進級
隊附 海軍少尉 千木良晋作 飛予一三期
   飛行班
第九三一海軍航空隊附
2月20日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 天谷晋 飛予一三期
   飛行班
第九三一海軍航空隊附
2月20日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 眞田實 飛予一三期
   飛行班
第九三一海軍航空隊附
2月20日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
分隊長 海軍大尉 金杉 海機五二期 2月20日補第三一二海軍航空隊分隊長
分隊長 海軍大尉 前川健二 海機五二期 2月20日補第三一二海軍航空隊分隊長
隊附 海軍少尉 河井靜男 海機五四期 2月20日補第三一二海軍航空隊附
3月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 塩谷u郎 整予七期
   整備班
2月20日補第三一二海軍航空隊附
6月1日任海軍中尉
隊附 海軍少尉候補生 戸田尚文 予備生徒一期
   通信班
第一〇二三海軍航空隊附
3月5日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍軍医少尉 山田眞人 4月1日補第三一二海軍航空隊附
飛行長 海軍少佐 山下政雄 海兵六〇期
二六期飛行学生
第三三二海軍航空隊飛行長兼葛城飛行長
4月10日補第三一二海軍航空隊飛行長
隊附 海軍少尉 高橋重臣 飛予一四期
   飛行要務班
奈良海軍航空隊附
4月11日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少佐 細谷宏 海兵六三期
三〇期飛行学生
横須賀海軍航空隊附兼教官
4月12日兼補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍大尉 松嶋繁久 海機四八期 第一相模野海軍航空隊教官
4月27日補第三一二海軍航空隊附
5月25日兼補横須賀海軍航空隊附

上記の如く、飛行長の補職は隊の設立から二箇月余りを経た後に漸く行なわれている。三一二空の副長と副官は最後まで欠員であった。山下少佐を副長とする文献もあるが、公式にそのような辞令は発令されていない。
定員表では分隊長四とあるが、既に2月5日の時点で定員は充足している事から、2月20日に補された分隊長二名の主務がどのようなものであったか不明である。一方で、内務長、修補長(共に分隊長兼職)は復員まで欠となった。
又、松嶋大尉の補職は、同日に隈元少佐が横空附を兼職とされた事により充てられたものと思われる。

職 (主務) 官、姓名 期別 前職、兼職、後職、進級
隊附 海軍中尉 古郡榮 海兵七三期
四二期飛行学生
5月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 佐藤繁治 海兵七三期
四二期飛行学生
5月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 伊藤實雄 海兵七三期
四二期飛行学生
5月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 K田容弘 飛予一四期
   飛行班
5月20日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 高橋高司 飛予一四期
   飛行班
名古屋海軍航空隊附
5月20日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 大山英一 飛予一四期
   飛行班
百里原海軍航空隊附
5月20日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 小林八萬 飛予一四期
   飛行班
百里原海軍航空隊附
5月20日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 岩田毅一郎 飛予一四期
   飛行班
百里原海軍航空隊附
5月20日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉候補生 中村愼吾 予備生徒一期
   飛行班
5月22日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉候補生 木幡康C 予備生徒一期
   飛行班
5月22日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉候補生 村田明也 予備生徒一期
   飛行班
5月22日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉候補生 宮崎弘之 予備生徒一期
   飛行班
5月22日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉候補生 森吉郎 予備生徒一期
   飛行班
5月22日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉 白土明 飛予一四期
   飛行要務班
土浦海軍航空隊附
5月25日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 中山屹 飛予一四期
   飛行要務班
土浦海軍航空隊附
5月25日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 山口金之助 飛予一四期
   飛行要務班
土浦海軍航空隊附
5月25日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉候補生 C藤伊三郎 予備生徒一期
   飛行要務班
土浦海軍航空隊附
5月25日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍少尉候補生 伊藤正喜 予備生徒一期
   飛行要務班
土浦海軍航空隊附
5月25日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
6月1日任海軍少尉
隊附 海軍中尉 西尾駿一 海機五四期 5月25日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 内村初美 整予七期
   整備班
海軍航空本部出仕
5月25日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍大尉 新井信二 海兵六六期 6月1日補第三一二海軍航空隊附
仰付 海軍少尉 本多直人 整予九期
   兵器整備班
6月1日第三一二海軍航空隊附被仰付
隊附 海軍少尉 北出純二 兵予五期
   通信班
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 山田良雄 兵予五期
   通信班
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍大尉 西村眞船 第五航空艦隊司令部附
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 有吉恒久 海機五四期 第五航空艦隊司令部附
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 松本明彦 海機五四期 第五航空艦隊司令部附
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 額田啓三 整予七期
   整備班
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 田島實 整予七期
   整備班
第二相模野海軍航空隊附
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 篠崎健二郎 整予七期
   整備班
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 三木友輔 整予七期
   整備班
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 佐々木龍一 整予七期
   整備班
第一〇〇一海軍航空隊附
6月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 成田恒男 整予七期
   整備班
6月15日補第三一二海軍航空隊附
9月5日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 大倉金太郎 整予八期
   
6月20日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍大尉 森正輝 第一相模野海軍航空隊教官兼分隊長
6月20日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 菊池規 飛予一四期
   飛行要務班
第二〇聯合航空隊司令部附
6月25日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 野田正美 飛予一四期
   飛行要務班
6月25日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 nコェ 海兵七三期 6月25日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 西尾文郎 海兵七三期 6月30日補第三一二海軍航空隊附

第一技術廠山北実験場で製造された原動機「KR-10」は6月初旬に完成、7月4日に追浜航空基地(神奈川県横須賀市田浦町)に運ばれて、6日には試運転も行なわれた。
待望の初飛行は翌7日に行われ、三菱第201号機に「KR-10」が搭載された。犬恆蛻ムは見事な動力発進を見せたが、離陸から16秒後の高度約400mに達した地点で発動機が停止、燃料を投棄し滑空中に基地施設と接触(飛行時間56秒)し機体は大破、大尉は重傷を負い翌8日未明に死亡した。
墜落後の調査に於いて、70度近い上昇角により甲液が燃料槽後方へ偏った事で、甲液供給管へ空気が流入し燃料供給を停止させたものと判明、製造中の原動機へ改修作業が行われた。犬恆蛻ムの死から間を置かずして、15日には第一技術廠噴進部部員の正田竹郎技術大尉(久留米高工)が山北実験場にて原動機の爆発事故に遭い、殉職が続いている。

職 (主務) 官、姓名 期別 前職、兼職、後職、進級
隊附 海軍中尉 木水優 飛予一三期
   飛行班
第三〇二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 栗坂伸三 飛予一三期
   飛行班
第三〇二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 尾上壽郎 飛予一三期
   飛行班
第三〇二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 杉浦金一 飛予一三期
   飛行班
第三〇二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 末永薫 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 水谷宗雄 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 奧村正信 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 今村正仁 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 島崎榮二 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 h芫X親 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 小杉貞男 飛予一三期
   飛行班
第三三二海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 田文夫 飛予一三期
   飛行班
第一〇〇一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 渡邊春雄 飛予一三期
   飛行班
第一〇〇一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 山田文男 飛予一三期
   飛行班
第一〇〇一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 田口孝一 飛予一三期
   飛行班
第一〇八一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 坂本稔 飛予一三期
   飛行班
第一〇八一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 秋山泉 飛予一三期
   飛行班
第一〇八一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 工藤貞一 飛予一三期
   飛行班
第一〇八一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 齋藤一郎 飛予一三期
   飛行班
第一〇八一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 平恟d信 飛予一三期
   飛行班
第一〇八一海軍航空隊附
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 北ク髀コ 海兵七三期 霞ヶ浦海軍航空隊附兼教官
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 足立東 海兵七三期 霞ヶ浦海軍航空隊附兼教官
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 小川茂夫 海兵七三期 霞ヶ浦海軍航空隊附兼教官
7月1日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍中尉 上野英雄 海兵七三期 7月1日補第三一二海軍航空隊附
通信長兼分隊長 海軍中尉 澤田麗莊 7月10日補第三一二海軍航空隊通信長兼分隊長
隊附 海軍少尉候補生 山亮平 海兵七四期 海軍練習航空隊特修科学生
7月10日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍少尉候補生 栗田悦二 海兵七四期 海軍練習航空隊特修科学生
7月10日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
7月15日任海軍中尉
隊附 海軍少尉 井坂行男 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 堀越勉 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 竹内三郎 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 望月哲太郎 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 佐藤誠 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 鴇田裕 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 保田井一郎 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 池田萬吉 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 林光夫 飛予一五期
   飛行要務班
7月12日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍予備学生 吉澤敏夫 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 重倉甲四郎 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 成P壽一 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 赤星信基 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 前川高澄 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 丸川憲之助 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 秋山鎭男 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 渡邊亘 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍予備学生 脇山晃一 相模野海軍航空隊附
7月31日第三一二海軍航空隊附ヲ命ス
隊附 海軍中尉 原田竹馬 海兵七三期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 伊藤喜夫 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 山内繁一 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 武田耕二 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 松木昭 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 關谷一郎 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 杉本一男 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 田野昌次 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 水野高光 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 秋山正之 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 澤渡繁 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 阿久津莊助 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 堤元藏 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 井上洋一 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 杉田泰弘 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 磯崎逸夫 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 開コ衞 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 牧田千衞 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 平野忠男 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 ~川長久 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 峰雪勇 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 影山正樹 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 荒川安司 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 長嶺公正 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 工藤紀良 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 高橋武牛 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 齋藤達藏 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 堀幸雄 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 作永堯 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 高野准 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 井上文平 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 田村力 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 赤坂一成 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 武藤寅夫 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 山下菊二 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 中村久雄 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 一丸弘 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 原信明 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 藤田眞 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 高宮良國 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 岡君雄 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 山勝章 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 伊藤六郎 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 鈴木鐵三 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 上島易治 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 塩山秀孝 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 吉高諄 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 渡邊弘巳 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 片山登 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附
隊附 海軍少尉 有園正剛 海兵七四期 8月15日補第三一二海軍航空隊附

7月中旬には一三期甲種飛行予科練習生前期(第三九期飛行術練習生)出身者が三一二空に加わった。彼等、甲飛一三期は三一二空初の下士官搭乗員であった。

海軍では三菱第403号機を所有しており、8月5日に飛行を行なう予定を立てていたが、発動機未搭載のまま武装解除を迎えた。

第三一二海軍航空隊に於ける殉職者

日附 主務 官、姓名 期別 備考
20.4 整備員 離陸中のソアラーと接触し殉職
20.4.18 第六分隊員 海軍少尉 竹村啓一 飛予一三期
   飛行班
離陸直後に墜落し殉職
4月18日任海軍中尉
20.4.24 第六分隊士 海軍中尉 田中洋一 海兵七二期
四一期飛学生
曳航中、ソアラーが空中分解し殉職
4月24日任海軍大尉
20.7.8 第一分隊長 海軍大尉 犬恂L彦 海兵七〇期
三八期飛学生
7月7日、「秋水」初飛行にて不時着負傷。翌日殉職
7月8日任海軍少佐
20.7.29 分隊員 海軍少尉 鬼頭恭一 予備生徒一期
   飛行班
訓練中、九三中練ごと掩体壕に進入し殉職
7月29日任海軍中尉
分隊員 海軍少尉 加藤長利 予備生徒一期
   飛行班
20.8 整備員 飛散したドラム缶が衝突し殉職
本表にある進級の発令日は以下の通り。
海軍辞令公報甲一八〇五(20年5月21日附)、4月18日発令。
海軍辞令公報甲一八〇〇(20年5月15日附)、4月24日発令。
海軍辞令公報甲一八八一(20年8月9日附)、7月8日発令。
海軍辞令公報甲一八八九(20年8月19日附)、7月29日発令。

海軍では「秋水」部隊の要員育成にも余念がなかった。

第四三期飛行学生…第四三期飛行学生は海軍兵学校第七三期、同第七四期の出身者から成っていた。
19年12月10日に七四期の航空班から289名が第四三期飛行生徒として霞ヶ浦海軍航空隊へ派遣されると、九三中練による練習機教程に入った。20年3月30日には七四期としての卒業式が同地で行なわれ、少尉候補生に任官すると共に第四三期飛行学生となった。
5月には敵機の来襲が激しくなり訓練に支障が出始めた事で第一千歳航空基地(北海道千歳郡千歳町)へと移動、操縦専修学生と偵察専修学生に振り分けられ(七四期は214名、74名)、6月14日から操縦専修学生は更に戦闘機、艦上爆撃機、艦上攻撃機、陸上攻撃機に分かれて実用機教程に入った。戦闘機(零戦)は第一千歳航空基地、艦爆(九九艦爆)と艦攻(九七艦攻)は第一美幌航空基地(北海道網走郡美幌町)、陸攻(九六陸攻)と偵察専修は第二美幌航空基地(北海道網走郡女満別村)と三箇所に分散して訓練が進められた。
第四三期飛行学生は当時の戦局に鑑み、6月25日に特攻隊への望否等の記入を求められ、翌26日に指名が行なわれた。この発表と同時に秋水の訓練に充てられる者の名も新たに読み上げられた。第一次特攻隊には七三期出身1名と七四期出身46名、第二次特攻隊として七三期出身2名と七四期出身69名が発表され、秋水隊要員は七三期2名、七四期98名の計100名の名が挙げられた。秋水隊要員に指名されたのは概ね戦闘機専修の者達であり、7月に入ってから九三中練による滑空定着を中心とした訓練が続けられた。これらの訓練は8月15日まで続けられ、9月に復員した。

神之池航空基地(茨城県鹿島郡鹿島町)…この基地では、渡邊薫雄大佐(海兵五〇期)を司令とする第七二二海軍航空隊が櫻花隊要員への訓練を行なっていたが、秋水隊要員も受け入れて零式練戦での訓練を実施する事となった。これにより、20年7月に50名の搭乗員(飛予一四期及び甲飛一三前期飛練三九期)が各地から神之池航空基地へと移って来た。
8月15日以降も連日訓練を続けた七二二空の櫻花隊・秋水隊要員は、18日朝に七二二空附の大田正一少尉(偵練二〇期)が離陸したまま不帰となった(9月5日に死亡と認定されたが戦後も生存)事で、爾後の飛行を全て取り止めた(9月30日附の引渡目録)。

野辺山航空基地(長野県南佐久郡南牧村)…20年6月1日、野辺山航空基地に三重海軍航空隊野辺山派遣隊が編成された。主な職員は以下の通り。

官、姓名 期別 前職
派遣隊長 海軍大尉 二村知行 飛予六期 三重海軍航空隊第三分隊長
第一〇一分隊長 海軍大尉 永井一雄 海兵六九期
第一〇二分隊長 海軍中尉 菅沼恒雄 飛予一三期
   飛行班
第一〇三分隊長 海軍中尉 東野恭一 飛予一三期
   飛行班
三重海軍航空隊附兼教官
第一〇四分隊長 海軍中尉 三上正喜
第一〇五分隊長 海軍中尉 池口常十郎 飛予一三期
   飛行班
第一〇六分隊長 海軍中尉 水井C三郎 海兵七三期
海軍中尉 五家重信 飛予一三期
   飛行班
倉敷海軍航空隊附兼教官
6月28日補三重海軍航空隊附兼教官

派遣隊長、各分隊長は5月に南牧村へと到着し、その後、続々と教官(甲飛一二、一三期、乙飛一八期、特乙三、四期、飛予一三期)や基地要員約100名が派遣されている。
6月以降、二〇期乙種飛行予科練習生(土浦空、鹿児島空)及び一四期甲種飛行予科練習生(三重空、松山空、浦戸空、美保空、滋賀空、小松空)から選抜された1,196名が三重海軍航空隊特一部として派遣されて来た。彼等は南牧村の丸山山頂から滑空訓練を開始し、終戦まで訓練は続けられた。
野辺山派遣隊では、第一〇二分隊の分隊士、鎭目忠信少尉(飛予一三期後期)が8月3日に殉職しており、同日附で中尉に任ぜられた。

海軍では、試製「秋水改(しゅうすいかい、J8M2)」と呼ばれる計画が存在したとされ、これは武装を片翼のみとして翼内乙液槽を大型化させるというものであった。
その他、「秋花(しゅうか、MXY9)」なる機体も計画されていたという。恐らく、機体設計は全木製の「秋草」を基礎としていたのではないだろうか。
この MXY9 は「秋火」なる練習機と多くのウェブサイトで解説されているが、海軍に「火」を附す機種はない。私個人の見解であるが、これは「花」、即ち特攻機であったと考えざるを得ない。
「秋花」の原動機は「櫻花」二二型と同じ「ツ一一型」原動機を搭載予定としており、この原動機はエンジンロケット(今で言うモータージェット)の型式を採っていた。しかし、推力は僅か200kgしかなく、動力発進は不可能であるので、「櫻花」と同じく陸上攻撃機の胴体下に搭載し、空中で切り離すという用法を前提としていたものと考えられる。

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